空と君とダイヤモンドと

付き合うということ⚾︎

「今度はなにあった?」



夏休み明けの放課後、架純に腕をつかまれる。



「え?」


「とぼけないでよー。全然ワカと話してないじゃん」


「うん…」



キャンプの最終日のワカの誕生日。
キスをされて、そこからずっとワカのことを避けている。
ワカに普通に話しかけられたけど、こっちは普通になんかできない。
ワカにとっては今まで何回もしてるキスかもしれないけど。
あたしにとっては初めてのことだったから。
普通にできるワカにムカついたりもした。


でも、それだけじゃない。
あたしが好きなのは塁くんなのに。
ワカのことが気になって仕方なくて。
目で追っている自分がいる。

でも、そんな自分のことを認めたくなくて。
塁くん以外のことをきになるなんて許せなくて。
ワカのことを視界に入れないようにしている部分もある。



「とりあえずカフェいこうか」



架純の言葉に頷いて、隣のカフェへ移動する。

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