【完】蜂蜜色のヒーロー。
『お前、ひまちゃんのためならどんなことでもやるのな』
『当たり前だろ、好きなんだから。妃莉が好きなもんは、好きだよ』
『……聞いてて恥ずかしくなるわ』
御津くん……ひとは、たとえ好きなひとのためでも、無理はしちゃいけないものなんだよ。
御津くんがそう思ったように、私も御津くんの喜ぶ顔が観たいよ。
「……んん………」
御津くんが少し寝心地悪そうに、顔の位置を変えて、私の首筋に顔を埋めるようにした。