私たちの、歪な関係



ーーーーー



「チョコタルトだ」


隼は箱を開けて言う。


「去年、隼食べてたでしょ?」


まあ覚えてないと思うけど。


「ああ、それで。」


…覚えてる?


隼は可笑しそうに笑う。


「あれ、誰かからもらったと思ってたの?」

「…違うの?」

「まあ間違ってないけど、あれ駿のお母さんがくれたやつ」

隼はそう言って笑った。


駿くん………?



私は恥ずかしくて顔に熱が集まるのがわかった


駿くんのお母さんに、嫉妬してたのか私は……


「ありがとう、嬉しいよ」


隼はそう言ってチョコタルトに口をつけた。


「おいしい」


そして幸せそうに笑う。


まあ、いいか。

隼の笑顔で許してしまう自分。


ちょろいな……。


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