とりまきface
好きということ
菜々は、亜美を追い掛けて出て行った遥人の姿を目で追ってしまった。
菜々だって一度くらい遥人に追い掛けられてみたかった……
菜々は込み上げてくる思いに、ぐっと唇を噛みパソコンへ目を向け気合を入れ直した。
気付くと、オフィスの中は、菜々と時田の二人だけだ……
菜々は目の前のパソコンの画面に人の立つ気配を感じた。
菜々が振り向こうとした瞬間、肩に手が置かれた。
菜々は背筋がぞっとなり体に力が入る。
「桜井さん……」
時田が菜々との距離を徐々に近づけてくる。
菜々は、離れたいのに体が動かず目を固く閉じた。
その時、オフィスのドアが激しく音をたて、遥人が険しい顔で入って来た。
時田は慌てて菜々から離れ自分のデスクへと戻って行った。
菜々は助かったと、ほっと胸を撫で下ろした。
遥人は、荒々しく自分の椅子に座り怖い顔をしている。
オフィスの中の三人がそれぞれ何を考えているのかは分からないが、誰も言葉を発する事なく嫌な空気が流れていた。
菜々はこの雰囲気に耐えられず、とっとと仕事を片付けると、挨拶もそこそこにオフィスを出てしまった。
菜々だって一度くらい遥人に追い掛けられてみたかった……
菜々は込み上げてくる思いに、ぐっと唇を噛みパソコンへ目を向け気合を入れ直した。
気付くと、オフィスの中は、菜々と時田の二人だけだ……
菜々は目の前のパソコンの画面に人の立つ気配を感じた。
菜々が振り向こうとした瞬間、肩に手が置かれた。
菜々は背筋がぞっとなり体に力が入る。
「桜井さん……」
時田が菜々との距離を徐々に近づけてくる。
菜々は、離れたいのに体が動かず目を固く閉じた。
その時、オフィスのドアが激しく音をたて、遥人が険しい顔で入って来た。
時田は慌てて菜々から離れ自分のデスクへと戻って行った。
菜々は助かったと、ほっと胸を撫で下ろした。
遥人は、荒々しく自分の椅子に座り怖い顔をしている。
オフィスの中の三人がそれぞれ何を考えているのかは分からないが、誰も言葉を発する事なく嫌な空気が流れていた。
菜々はこの雰囲気に耐えられず、とっとと仕事を片付けると、挨拶もそこそこにオフィスを出てしまった。