記憶をどうやって消すかだって?
そんなの簡単。僕らには人間に聞こえない周波数の声が出せる事は人間も知ってるけど、
そのうちのいくつかを組み合わせると人間の記憶が操作できるんだ。

イルカなら誰でも出来る訳じゃなくて、専用の訓練した者だけが出来るんだけど、僕は生まれつき出来るみたい。

僕は特にその能力に長けているんだ。
その力を使うと背中の石がちょっとうずくんだけど、同じ仕事をしている仲間の中でも一番上手って事で、仲間内でも有名なんだよ。

海に身を投げ出された人が暫く死にそうにないとき、僕らは
海の中で見た記憶を忘れさせ、陸まで運ぶ。それが仕事だ。簡単な事だよ。

あ、でも、これは秘密だよ。君にだから話したんだ。
人間にバレると困るからね。絶対に秘密だよ。

≪つづく≫
< 14 / 14 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop