影ある君と
死んでしまえ
「っ……!っが!うっ……う…」

もう、痛いのかさえ分からない。ただ、分かることは周りの奴らに囲まれて、蹴られ殴られていることだけだ。

「むかつくんだよ、てめぇ…なーんにも興味ありませーん、みたいなぁ?このクソっ、生意気な冷めた面しやがってきめーんだよクソが」

鈍い音がした。あ、俺今、殴られたんだ。十律に。

どうやらこいつは俺のことが、とにかく気に入らないらしい。そりゃそうだ。いつも無表情で、目つきも悪い。十律達に何を言われようが、口ごたえすらしない。だから、これもどんどんエスカレートしていく。

正直言うと辛い。今、痛みを感じなくても、後から激痛が走る。傷痕も残る。親にだって言えるはずがない。

━━こんな奴ら、早く死んでしまえ。
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