副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
「莉乃?戻ってるのか?」
誠は奥の部屋に気配を感じ、声を掛けた。

「あ、誠お帰り!ちょっとま……」
莉乃の声と同時に誠は寝室の扉を開けた。

そこには、黒地に大きな白の花があしらわれたAラインのワンピースに着替えている莉乃がいた。
ほぼ着終わっていたが、後ろのファスナーに手を伸ばしている姿が目に入った。

背中が大きく開いた状態の莉乃は
「ごめん!着替えてて……」
と慌ててファスナーを上げようとしたが、なかなか上がらず余計に慌てていた。

長い髪を横に長し、白い背中に手を寄せるその仕草に、誠はドキっとした。

「何してるんだよ。俺が上げるよ」
誠は莉乃の後ろに立つと、なかなか上げられない莉乃の手をそっとどかしファスナーに手を掛けた。
莉乃はその行為に、ドキンドキンと胸が音を立てるのを感じた。
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