副社長には内緒!〜 Secret Love 〜

そんな誠の後姿を莉乃はため息をついて見送った後、仕事の手を止めた。

(なんなのさっきのは。女は全て自分に気があるとか思ってるの?顔が良くてお金もある男にまともな人間はいないんだから……)

大きく伸びるように手を伸ばした後、誠に言われた資料の作成を始めた。

莉乃は言われたことを終えると、資料整理や残務を淡々とこなしながら、ふと副社長あての資料に目を止めた。


常務から上がってきた財務状況の書類をパラパラと目を通して、なぜか違和感を感じ、もう一度初めから見ようとページを戻したところで、ガチャリという音が聞こえた。

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