僕と家族と逃げ込み家

§ やっぱり気になる

翌日は最悪の寝起だった。
ふぁぁぁと欠伸を繰り返していると、岡崎姉弟がやって来た。

「あれ? 何でいんの?」

前に健太が、『ゴールデンウイークは、毎年神戸のお祖母ちゃん家に行くんだ』と言っていたのを思い出して訊く。

「今年は、お姉ちゃんの都合で行かないんだ」

どうやら、部活があるらしい。
こういうところが小学生時代と違うところだ。

「その代わり、明日と明後日、モグタンのいるスイーツランドに行くんだ」
「ああ、あの遊園地か」

僕も美山と笹口と三人で行ったことがある……がああいうところは男三人で行くところじゃないないな、と悟った。

そんなことを思っていると、「こらっ、また健太ったら」と茜が健太を睨む。そして、申し訳なさそうな目でチラッと亮を見る。

それに気付き、亮がニッコリ笑う。

「茜ちゃん、僕に気を使わなくてもいいよ。僕もね、お祖父ちゃんと温泉に行く約束しているから」

「えっ温泉!」

途端に茜の顔が明るくなる。

「スイーツランドに温泉か、クソッ、お前等いいな」
「先生はしっかりバイトに励んで下さい」

――茜、僕にも気を使え。

「先生、お土産買ってきてあげるね」
「僕も買ってきます」

小学生に慰められてしまった。

「ああ、楽しみに待っている」

しかし、幸助はどうしたんだ? 一向に来ない。
まさか、まだ昨日の喧嘩が尾を引いているとか?

「なぁ、昨日の喧嘩の原因って何だ?」

おもむろに訊くと健太がバツの悪そうな顔になる。
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