私のご主人様Ⅲ

「いなくなったかと思った…」

「お前、動けるのかよ」

奏多さんはひたすらよかったと安心したようにため息をついて、暁くんは私の顔を引っ張ったりしてどこか安堵しているようだった。

しばらくそうしていたけど、やって来た田部さんに2人は叱られて、順番に身支度を整えた。

「琴音ちゃん、本当に大丈夫なの?」

「コク」

「無理するんじゃねぇ」

朝食を作り終えた途端、急に心配し始める2人は、何とか休ませようとしてくれているように感じる。

突然倒れたせい?でも、体はおかしくないし、至って健康体そのものだと思う。

大丈夫と伝えると、2人はますます心配そうな顔をする。

それでも、何とか説得して、学校に行く準備をする。

ご飯はあまり食べられなかったけど、それ以外は普通だ。休む理由もない。
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