私のご主人様Ⅲ

「ことねぇっ!お兄ちゃんのキス上手?気持ち良かった?」

「お嬢、そんな話大声でしないでくださいよ」

「じゃあ聞かなきゃいいじゃん!ねぇ、ことねぇ~」

飛び付いてきた梨々香ちゃんを何とか受け止めるけど、また答えていいものか悩むことを聞いてくるなぁ…。

笑って誤魔化すと、頬を膨らませる梨々香ちゃんの頭を撫でた。

「琴音、後で部屋に飲み物を持って来い」

「コク」

「若~俺が持って行きましょうか?」

「信洋、調子のんじゃねぇ」

「信洋っ!邪魔したら許さないんだからっ!!」

悪意全開の顔でニヤリと笑った信洋さんに容赦なく向けられる季龍さんの睨み。梨々香ちゃんからも追撃されて信洋さんは早々に降参と白旗をあげた。
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