「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
「あの獣のごとき猛き王子の所業とは思えませんね。」

カインが微笑んでカップに紅茶を注ぐ。

「っとにかくっ、時は来たのだ!」

俺は立ち上がり、カインとジュアンをにらんだ。

「今宵のうちに既成事実を作って、ローレルを国に連れ帰る。そしてすぐに結婚だ!」

もう待つことはできない。

今宵は必ず・・

「まぁ、お兄様ったら・・。」

「そうですよ、エロ王子。あまりがっつくとローレル王女に嫌われますよ。」

「誰がエロだ。もう何年待ったと思ってるんだ。もう1日だって待てん。」

「そう焦らずとも・・まったくご無沙汰だったわけでもないでしょう。」

なんども同じことを言う・・

俺は苛立ってカップを手に取った。

「とにかく、このまましばらく理由をつけて滞在してくれ。」

「まぁそれは良いですが・・。」

「ジュアンはアーシャ様にお会いしたいわ。女性のお姿は拝見したことがあるけど、ローレル王女のようにアーシャ様の真のお姿は男性なのよね・・?あんなに美しい方の男姿、興味あるわ。」
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