どうも、うちの殺人鬼(カノジョ)がお世話になってます。

辛かったけど、大切な過去の思い出。

危うく忘れるところだった。


「ううん、大丈夫だよ。ありがとう。心配してくれて」

「そう?なら良いんだけど、今日特別日課の午前中授業だから、もう放課後だよ?今十二時半」

「え?!」


随分長い事眠ってしまったらしい。

こんなに時間が経ってたのに気が付かないなんて……ボディーガードとしてなんたる失態。


「とりあえずメロンパン食べる?購買で二つ買ってきたんだけど」


麗歌ちゃんは呑気に菓子パンを一つ手渡してくれた。

期間限定の夕張メロン味と書かれてる。

菓子パンって食べた事無いんだけど……美味しそうかも。


「あ、ありがとう……えっと、時流様は?」

「坊っちゃまならそこでクラスの男子とくっちゃべってるよ。坊っちゃまー、小紺ちゃん起きたよ~」


時流様はこちらに気がつくと、すぐにカバンを肩にかけて友人と別れを告げた。


「おお、やっとか。市木、帰るぞ。蝶野が正門前で車を停めてる」
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