カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜前編
「カズキ…私ね…
何度も…何度も…
カズキを知らない季節に戻れたらって…
考えてたの…。
でも、やっぱり。
好きで…好きで…」


うつむく私の顔をそっと、覗き込んくる。

私は、カズキのその表情に思わずドキッ!した。


なんて優しい眼差しで私を見つめてるの?



「俺さ…
お前の傍から一生離れてやんないからな。」

「えっ??」

「多分…これからまた、泣かす事もあるかもしれねぇけど…
いつか…いつか…
俺が大人になったら…
必ず迎えに行くから。
どんなに遠回りをしても、必ずお前にたどり着くから。」

「それって…」

「うん…一応プロポーズ」



見上げたカズキは、照れ臭そうに頭をかきながら、もうすぐ1番星が瞬きそうな空を見上げていた。




「私でいいの?」

「お前がいいんだ」

「汚れちゃってるよ!?」

「関係ねぇよ。お前は、俺だけ見てろよ」

「後悔しない?」

「しねぇよ」


そう言って、私に強引にキスをして唇を塞いだ。

熱くしっとりとした、優しい唇。

嬉し涙が頬から伝う。

一目を憚らず私達は、いつまでキスをしていた。






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