カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜前編
な、なんで―?!



『チビ~コラ!携帯持ったくせに、どうして俺に連絡しないんだよ?』


「えっと…あの…。」






私は動揺からか、右往左往を始める。
どうしよう。怒ってる?




『アハハ。
チビ、何うろうろしてんだよ』





   え?!
辺りを見渡しキョロキョロ。





『ここだよ。ここ。後ろの方だ。』




振り返るとカズキが、お腹を抱えながら立っている。


あいつ…

笑ってるし…
何が面白いんだヨ!




「あ~すげぇ。うけた。」


しかも涙目だし。



なんて失礼なっ!

ムカツク…





「で?どうして俺に連絡よこさないんだよ?
シュンさんに聞いて初めて知ったぞ?」



「だって…」

「だってじゃね~よ。
ハゲ!」



「ハゲ!?ハゲじゃないよ!」

「じゃあ、やっぱ、ちびか?」




そう言ってカズキは、私の頭をくしゃくしゃ撫でてくる。
カズキの大きな手は、暖かくって優しかった。



「送るよ…」



そういって歩きだす。



カズキは、それ以上何も話さなくて、静かに側を歩いている。




何故だか私の胸がドキドキ。



きっと




カズキからのタバコと香水のせいだよね。




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