わたしの彼氏は××××です。
「そ、颯ちゃんはどうしてそんなに怒っているのかな?」
機嫌を伺うようにして颯ちゃんを見上げると、彼は目をさらに細めた。
「……僕と美鈴は恋人同士なんだよね?」
「そ、そう…デスネ」
「ふふ。…だけど美鈴は僕と付き合っているのを余程隠したいみたいだね?」
颯ちゃんの笑顔が不気味だ。
口は笑っているが、目は完全に笑っていない。
彼の周りを纏う黒い空気は更にどんよりと重くなっていく。
背中から冷たい汗が流れるのが分かった。