桜の季節、またふたりで
翌日、月曜日。


昨日メールを送ったけど、竣くんから返事はなかった。


毎週月曜は、約束をしていなくても竣くんの家で夕飯を一緒に食べていたから、今日もそうするつもりだった。


高校にいる時から何を作るか考えて、単純だけど竣くんが好きなハンバーグにした。


ハンバーグを作り終わっても、20時になっても、竣くんは帰ってこなかった。


電話してもメールしても、反応はなかった。


22時を過ぎ、あきらめて竣くんの部屋を出た。


二人分の夕飯、冷蔵庫に残してきちゃったな。


竣くん、どこにいるの?


会いたいのに。


どうして、連絡してくれないの?


このまま、サヨナラなんてイヤだよ。


涙がとまらなくて、顔中ぐしゃぐしゃのまま、自転車に乗って帰った。



< 113 / 231 >

この作品をシェア

pagetop