桜の季節、またふたりで
竣くんに相談した時も、


「美春のたった一人のお母さんだろ。


娘の話に向き合ってくれるはずだから、安心しな。


万が一、わかってもらえなくても、俺は美春の味方だから」


私を応援してくれた。


竣くんが私の味方でいてくれるってわかってたから、話す勇気がもてたんだ。



「あのね、今度三者面談があるんだけど、仕事の都合つく・・・かな?」


「日時は決まってるの?」


「ううん、希望日時を教えてくださいって」


私は母に、プリントを渡した。


「わかった、今日出勤してから調整してもらうから、返事は明日でいい?」


「うん、お願いします」


「なんだか、まだ何か言いたそうな顔ね」


「えっと、その、進路のことなんだけど。


奨学金もらえる成績で合格できたら、大学へ行っても・・・いい?」


< 68 / 231 >

この作品をシェア

pagetop