イケメン小説家は世を忍ぶ
「誰が『休めない』って?」

結衣の可愛い寝顔を見て苦笑する。

子供扱いしてきたが、こうしてその柔らかな身体を抱き締めていると、オスの本能が目覚めそうになる。

彼女を押し倒して自分のものにしてしまいたい……そんな欲に支配されてしまいそうだ。

ひょっとしたら、結衣にとって一番の危険人物はアーロンでもマックスでもなく俺なのかもしれない。

だが、結衣を守らなければ……って使命感の方が今は勝っていて……。

「いい夢を見ろよ」

結衣の艶やかな黒髪を撫でると、顔を近づけ彼女の額にそっとキスを落とした。

彼女が無事に日本に帰れますように……。
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