イケメン小説家は世を忍ぶ
16、思わぬ味方 ー 桜井建(ケント)side
昼過ぎまでキースやユアン、ジェイクなどの軍の関係者を交えて話をしていると、ジェイクにある一報が入った。

「ケント様、アーロン将軍とマックス少佐の行方が掴めました!空港に向かっているそうです」

ジェイクが俺に向かって叫ぶように報告する。

その時、セシリアが部屋に入って来たが、「うそ……」と青ざめた顔で呟いた。

「セシリアどうしたの?」

セシリアの兄のキースが尋ねるが、彼女は「何でもないわ」と頭を振る。

だが、何でもないという表情ではない。

「セシリア、どうした?」

俺が声をかけると、セシリアは俺の顔を見てわなわなと震えた。
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