イケメン小説家は世を忍ぶ
佐代さんは祖父の代からずっとこの家を管理しているお手伝いさんで、俺がここに来る度可愛がってくれた。

今もこの家を管理して俺の身の回りの世話もしてくれる。

この家にずっとこもり、人目を避け、俺は世捨て人のような生活を送っていた。

食事は佐代さんが作ってくれるし、買い物はネットで大抵のものは入手出来る。

家では読書やスケッチ、ワークアウト……と気ままに過ごし、一週間一歩も外に出ないこともざらだった。

そんな生活が二年続いて……。

朝倉さんはたまに様子を見に来ていたのだが、俺を見るのが辛かったのだろう。

彼の言葉は衝撃的だったが、このまま無為に時を過ごすよりはいいと思った。

それがきっかけで小説を書くようになり、気づけばベストセラー作家に……。

正直、売れるとは思ってもみなかった。

日本語は母国語と同じように自由に扱えるし、母が小さい頃から日本語を教えてくれたことに感謝すべきなのかもしれない。
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