誰よりも遠い貴方…

晴れぬ心






私は家に入った。





私は早い時期から実家から出て一人暮らしをしていた。
家族と仲が悪いわけでもないし、
むしろ仲がいい。




だけど、私は早々に家を出た。




色々な所に引っ越して、今は一人にしては広すぎる程の家にたった一人で住んでいる。









そして、今、無駄に広い1Fのリビングで私はタバコに火を点け
今日出会った男性の事ばかり考えていた…。



何故、私は彼との時間を少しでも共有したいと思ったのか…
何故、帰りに泣いてしまってのか…
何故、彼の顔ばかりが浮かんでくるのか…





考えたところで
答えは決まってるようで…
決まっていない…





そうもしてると近所の小学生の声が聞こえる。




…こんな時間なんだ。寝よ・・・。






私はタバコとハルサンだけで3時間を費やした自分が馬鹿らしくも思えた。
2Fの寝室に行き、着替えてからベッドに就いた。









眠たいのに・・・
私の頭からは
ハルサンの笑顔と
どこか淋しそうなハルサンの瞳が
焼き付いて離れなかった・・・。




そして、今

私の心よりも
私の体が
彼を欲してる・・・。









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