ウソカノ

「ま、麻子ちゃん!一緒に帰ろうさ!」

「あの、比嘉さーーーー」

「〝瑠璃〟さ!私の名は瑠璃さ!」

…ほんとに…やめて欲しい。

あたしと関わってもーーーーいいことなんてないのに。

関わる赤の他人が可哀想だ。

「比嘉さん。あたし、寄るとこあるから。」

フイ、と踵を返して歩いて行くと、ガシ、と肩が掴まれた。

優しいような比嘉さんっぽい掴み方じゃない。

恨みが篭ったような、強い掴み方。

「ねぇ、ちょお麻子こっちきなよ。」

くるりと振り向くとそこには里村たちが立っていた。

里村はほんとに女子の頂点のボス的な存在で、イケメン大好き。

賢のファンクラブに入っていて、簡単に近づく女子はいじめられるという最悪な現状である。












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