ウソカノ
「やめるさ!みっともないさ!」

ああ、この独特的な方言を使うのは…。

「比嘉…!」

比嘉さんしかいない。

そして驚きを隠せていない里村たち。

そして比嘉さんは一気にまくし立てる。

「麻依ちゃんは関係ないんじゃないの?今あなたたちに胸倉つかまれているのは…麻子ちゃんさ!麻子ちゃんは麻子ちゃんさ!いっしょじゃないさ。モンクがあるなら〝麻依〟ちゃんに言えばいいさ!」

はぁはぁ、と息切れをしている比嘉さん。

どうして?

そんな疑問がよぎる。

そんなに比嘉さんが…熱くなってるの?

だってあたし…冷たくしてたのに。

それに…あたしが…一番求めてた言葉…!

〝麻子ちゃんは麻子ちゃん〟

いままであたしは…麻依のおまけのような扱いだった。

あたしが目的で一緒にいてくれる子はいなかった。

皆、「麻依ちゃんの妹だから」、「麻子ちゃんと仲良くすれば麻依ちゃんとも遊べるから」

皆、昔から、麻依、麻依、麻依、麻依…親であるお母さんだってそうだったから…。





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