離婚、しませんか?
「降ろしてあげるよ……お望み通り」
「きゃ……っ」

少々乱暴に降ろされたのは、寝心地抜群ふかふかベッドのど真ん中。

「ひ、光、さん。あのね、話……、聞い」
「話なら、キミの可愛い唇より……」

しゅるり、シャツの襟元から抜かれたネクタイが夫の両手に握られる。

「小鳥みたいに震えてる……この体に、聞かせてもらおうかな」
「…………ひぃっ!?」

ぞくりと粟立った全身を隅々まで眺める視線に灼かれつつ悟る。


しまったあああっ。
アプローチ失敗ーーーーーー!!
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