*Only Princess*

朱雀のみんな

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12月前半、ある日のHR。



「さて、あと2週間後。もう少しで冬休みだ」



いえーい!と騒ぐ生徒たちに向かって、先生が釘を刺すようなことを言う。



「……とその前に! 期末テストがあるからな〜。言っておくが、赤点取ったやつは補講だからな」



その言葉で起こった、えぇー!という大ブーイング。


それを爽快に聞き流し、先生は教室を出ていった。


先生、上げてから下げることを言わないでよ。


振り返る美紗に気づかず、ボソボソ呟く。



「テスト……補講……テスト……補講……」


「えーっと……菜生、大丈夫?」


「テスト嫌だぁああ!!」



毎回言ってる気がするけど、本当にテストは嫌だ!


しかも結果が悪いと補講なんて……いじめだ!心の暴力だ! 暴力反対!


頭を抱えたあと、あたしはゴンッと机に突っ伏した。


そんな奇行を目にしたてったが後ろから話しかけてきた。



「菜生、そんな頭悪ぃのか?」


「てったくん、悪いなんてもんじゃないよ。珍回答の連続だからね、菜生は。成績悪くてほぼ毎回補講だし、珍回答でみんなから笑われるし」


「美紗、もっとオブラートに包んで……」



割と傷つくよ。

だって自覚あるんだから。


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