*Only Princess*

大切な仲間

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「────俺はみんなとは違う高校に進学した。ただ単純に家から近かったから。でも敵対する暴走族がいて、何回かキケンな目に遭ったんだ。だから、琉依に誘われて城山高校に転校したってわけだ」



てったが突然転校した理由、何も言わなかった理由。


てったの過去を今初めて知った。


辛いことがあったのに過去を話すてったの顔が穏やかなのは、きっと白鷹のみんなのおかげなんだよね。


みんなが助けてくれた。


てったの笑顔を取り戻してくれた。




チラッとみんなの顔を見ると、目を伏せて同じように穏やかな表情をしていた。



「……今のてったがあるのは、白鷹のおかげなんだね」


「ああ。何回も助けられたな」



あたしはてったを助けてくれた人たちを毛嫌いし、固い絆で結ばれたみんなをバラバラにしようとしてたんだ。


でもバラバラになるはずがなかった。


だって、みんなはこんなにも1つなんだもん。


あたしの入る隙なんてない。



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