コイスルエバポ

運命の日。

ついに実験を行う日がきた。いや、来てしまったというのが今の気分だ。

楽しみにしていたはずなのに、なんだが気分が重たい。

昨夜散々考えた、まぁまぁおしゃれで動きやすく、派手すぎないコーディネートに着替えながらため息をつく。

上の空でシリアルを食べ、日焼け止めを塗りたくり、テカり防止パウダーをひと塗りした。
色つきリップを塗りながら持ち物の再確認をしていると、もう家を出なければいけない時間になっていた。


電車に乗り、イヤホンをつけて音楽を聴く。いつものノリノリなロックをかけてもどうにも今日はテンションが低い。
嫌だなと思えば思うほど、あっという間に降りる駅についてしまった。

自販機でとびきり甘いジュースを購入し、飲みながら
歩く。正門についてしまった。

そこには、既に到着した誠也がいた。

「おはよ。あれ、そんな甘いの買うの珍しいな」

確かにそうだ。いつもはお茶が多いのに今日だけは朝から糖分を欲していた。

「お前女子っぽくねーからちょっとでもモテようとしてんのか?」

むかつく顔で誠也が言う。この一言で私の怒りは大爆発だ。

『バカ!緊張して糖分欲してんの!女子っぽくないとか言うなっ!』

そこにミキがやって来た。

「二人ともーおはよう!朝から仲いいねぇー」

『良くないっ!こいつ最低!』



続いてマリコもやって来た。

「お待たせ!みんなおはよう!あ、誠也くん。今日はよろしくね。」


すると、誠也は髪をいじりながら急に真面目な顔になった。

「二人とも、初めまして。こちらこそ、よろしく。」

私と話しているときと態度が全然違う。私はすかさず突っ込んだ。

『あっ!カッコつけてる!モテようとしてんのそっちじゃん』

「…はぁ?ちげーよ!ほら、さっさとこいつと離れたいし移動しよ!」


私と誠也は地図を持ち、どんどん大学の中へ進んでいった。
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