永遠のキミに恋をする。
第1章

記憶喪失

私は、記憶喪失という病気をもっています。
それは、記憶をぷつんと忘れてしまう病気。

私の場合は、健忘症という記憶障害の1種。定期的に記憶がリセットされる。

1日。
私は、1日経つと記憶がなくなってしまう。
家族以外の、人に関する記憶全部。

そんな病気を抱えて、生きている。


私は今、高校2年生。
普通なら、高校生と言えば、青春の真っ最中。

だけど。

この、厄介な病気を持っていることによって、私の人生はどんどん崩されていく。


「…ねぇ、まどか。また、友達を作ろうって、思うことはないの?」


家族でご飯を食べる時、母は決まってこう聞いてきた。


「…ごめんなさい。今は、作るつもりはないの」


何度、この言葉を言っただろうか。

中学2年生の時から、私は人と関わることを避けてきた。
ーーすぐに、忘れてしまうから。


でも。
実は、友達も作って、人と関わって…そんな事をしたかったのかもしれない。

そして。
誰かに救って欲しいと、そう願っていたのかもしれない。



〝…だれか、私を助けてくださいーー〟


そう思って、涙を流しながら1日を終える。


そんな日々を変えたいと、何度も何度も何度も、嫌になるくらい考えた。



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