ざわざわ喫茶店。

第六話、片想いの女の子

ある日、片想いの女の子が訪れたんだ。

わりと、大人っぽい感じの、控えめな、笑顔のすてきな方だ。

その方が、気さくに話してくれて、

一度、うちのバイトのバカ野郎健蔵がね、あんばか、コーヒーひっくり返しやがったんだね、美緒さんていうんですがね、だけど、全っ然、怒らなかった。

なんだか、信仰をもってるんです、親の代から、、みたいな話は、なんかの時に出たかな。

その、信仰うんぬんよりさ、怒らない、ホントに大丈夫です、って一瞬の気持ちいい笑顔がさ、ホント忘れられなくてさ、いい人だな、って思ったわけ。
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