【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~

第7章・全てが終わった瞬間

後味の悪い合コンから数日が経った。

マキヨが選んでくれた服に身を包んだ愛香は、隣にいる各務原に視線を向けた。

「愛香、緊張してる?」

そう声をかけてきた各務原に、
「うん、少し…」

愛香は呟くように返事をした。

今日は各務原の家族にあいさつに行くのだ。

「そんなに緊張しなくてもいいよ。

父さんにも母さんにも妹にも、愛香のことはちゃんと話してあるからさ」

各務原は笑いながら言った。

彼は両親と3つ下の妹の4人家族なのだ。

あらかじめ家族に自分のことを話してあるとは言え、愛香は彼らとは初対面だ。

これが緊張しない訳がない。

愛香は“各務原”と表札がある門に視線を向けた。

手には昨日デパ地下で買ってきたサクランボのゼリーが入った紙袋がある。

「じゃ、行くよ」

そう言った各務原に、
「うん…」

愛香は首を縦に振ってうなずいた。
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