俺、兄貴になりました④



「にぃ達、それマネージャーさんじゃないの?」



陽の言葉に、双子はギクリとして慌てて陽の口を抑える。




「陽くん、それは言っちゃダメ」


「兄貴に聞かれちゃうでしょ」




しーっ!と陽に向かって人差し指を立てるも…





「俺が、なんだって?」




時すでに遅し。





「お前ら今日何時から収録だ!?」



「「…9時です」」



「今もう8時半じゃねぇか!!とっとと準備して行けコラァ!!」



「「うわーん、鬼ー」」



「下手くそな泣き真似すんな!誰が鬼だ!!」



その③

人様に迷惑をかけてはいけません。
(⚠︎迷惑をかけたら翔輝が鬼になります)





「ヤバイヤバイ!遅刻する〜っ!」




ドタドタと慌ただしく動いているのは、尚だ。

席に着くなりトーストに手を出そうとする尚の手を翠が止める。




「尚、いただきます言ってないよ」



「あっ、ごめんなさい。いただきます!」




パンっと手を合わせてから、尚はものすごい勢いでトーストにかじりついた。



そして数分で食べ終わると、ランドセルを背負って玄関へ向かう。



靴を履いて玄関の扉を開いたところで、ふと気づいて足を止める。




「おっと、言うの忘れてた。行ってきまーす!!」



「「行ってらっしゃーい」」





その④

どんな理由があろうと、挨拶は必ず言いましょう




< 84 / 87 >

この作品をシェア

pagetop