愛しのフィアンセ様
もうすぐ "お"から始まる名前の子が終わりに近づいていた時だった

先生から名前を呼ばれたその子は
ゆるゆると椅子から立ち上がり
軽くうつむき加減で自己紹介をした

「 奥村… 遥…です…
よろしくおねがい…します… 」

窓からの光と、長い前髪が顔を隠していたけど
衝撃が走った

物静かな印象に胸を撃たれたとでもいうべきか

なんだろう、まさに、運命を感じた。というのがぴったりのフレーズ

可愛らしくて、小さくて、
声もまさに自分好み

あまり目立つタイプとは言えないけどそこがたまらなく、可愛らしいと思えた

あぁ、なんだろう、
思い出してきたらにやけてきた

そろそろ、遥の家に着く

遥どんな顔するかな…?

俺に会ったらいつも遥はふにゃぁと幸せそうに笑ってくれる

あぁ、会うのがとっても楽しみだ


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