初恋の幼馴染み~彼がホストになっていたら~
純が響音の住むマンションの部屋の前まで送ると、酔っている響音は近所迷惑になるほど、大きな声で言った。


「今日はありがとうございました~っ!!純っ!!またデートしよーねーっ!!」


「うんっ。また遊ぼーな?」


そして響音から一通の封筒を受け取った純は、その場を後にした。


響音から離れると、今まで笑っていた顔が嘘のように、顔をしかめて帰路につく純。


「はぁ……ほんまにあいつ邪魔くさいわぁ……」


酔った響音から解放されて一人でボソボソと悪態をつくと、先程受け取った封筒を開けた。


今日のデートのお小遣い分、10万円が入っている。


それを見てニヤリと口角を上げると、不気味に微笑を浮かべた純。


世の中は金や……。


金を持ってる奴から順番に幸せになれるんやからな…………


これがお客さんの前では明るく振舞い、人の人生相談まで応える純のもう1つの姿だった。


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