きっかけは
したくない報告







「で?どうだった?」






「な、何が?」

「はあ?何が?じゃねぇだろ!
今、俺達の話題は一つしかねぇだろ!
可憐さん!お前らくっついたんだろ?」


あー、やっぱりね
まぁ、高梨にはずいぶん世話になったし報告しようとは思ってたけど



……できれば、言いたくない



「何でなんも言わねぇんだよ!
俺がどんな思いで今日の月曜日を迎えたかわかってんのか!
邪魔しちゃ悪いと思って、土日は連絡も控えたんだぞ?
お前には俺に報告する義務があるだろ!」

「あー、うん」

「なんだよ、さっきから!
そんなに可憐さんとのセックス良かったのか?」



き、きた

さっきの、冒頭もこいつにもにょきにょき尻尾が見えた
悪そうな笑みと一緒に

根掘り葉掘り聞き出そうとしてるのが見え見えなんだよ
しかも、高梨はあの、三年間の枯れ具合を聞き出した時から遠慮がなくなった気がする
今までそんな、女の事を聞いてきたことなかったのに



「へぇ?骨抜きになるほど、良かったって?
あー、良いなぁ!
俺も一度くらいは可憐さんとヤりたかったなぁ!」



何かを思い出すような仕草にムカついた



「まだ、ヤってねぇよ!
お前、奥さんに言いつけるぞ!」



今、高梨は可憐を抱いていた様に感じた
想像でも、嫌だ
ムカつく


勝手に想像するんじゃねぇよ!




「ふーん、まだ、ね?」




ニヤリ、嫌な音が聞こえた気がした






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