サムライ君とメガネちゃん
日常の始まり
朝ごはんを食べ、「行ってきます」と言っ

て家を出る

よく考えると、昨日レイコさんから「明

朝、神社の下に」と言われてたけど、何時

にとは言われてない

遅れたら、抹殺される、かな?8時前、神社

の下に到着

あれ、いない。テツくんは?

「りおかどの」

いきなり後ろから声をかけられる。振り向

くと、木陰に隠れている神社の階段の上か

ら、ゆっくりと降りてくる人影

「テツ君、お早う」

私はあわてて挨拶する

「お早う、りおかどの

…顔色がすぐれぬな。大事ないか?」

「う、うん、大丈夫よ

行こう?」

テツ君に思いがけず指摘され、私はあわて

て否定し、促す

「うむ、参ろうぞ」

私たちは、並んで歩き始める

6月の初め…そろそろ梅雨入りの朝、私たち

は学校への道を歩いている、無言で…

男の人と、並んで歩くのなんて、初めて

お父さん以外…
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