キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。

友達




スマホのアラームと何となく餌付けしてたら家に来るようになった雀の鳴き声が二重奏を奏でる。



極めつけは朝日が部屋を眩しく照らす。



朝日に照らされながら、怠い体に鞭を打つようにして起き上がる。



起きたくないけど起きないと。
怠い体を軽くするように重いため息をついて、眩しく照りつける朝日を軽く睨んで立ち上がった。



自分で言うのも変だけど慣れた手つきで手際よく朝食の準備に取りかかる。



ご飯は昨日寝る前にタイマーを仕掛けておいたから、既に出来上がってるはず。



「……最悪」



タイマーを仕掛けておいたはずなのに、ご飯は水に浸かった固い白米のまま。



思い返せばタイマーを仕掛けた記憶がない。



そういえば昨日は明日学校だと思ったら色々とめんどくさくなって、早めに寝たんだった。



いつもより早めに寝たから、寝る前の習慣をうっかり忘れてしまった。



米はちゃんと磨いであるのに……



自然と口から二回目のため息が出た。


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