この空の下、君と一緒に。
それから私は彼女と共にいることは無くなった。


時々いじめられている姿を見かけても、見て見ぬふりをして関わらなかった。


助ける義理なんてないし、助けたところで私が標的になる。

そんなのごめんだわ。


少し良心が痛むけど、弱者になりたくない思いの方が強かった。


「見た目と名前、合ってないんじゃねぇの?ww」
「それなー!wマジキモい!!!www」
「所詮馬鹿はごみが似合うわ!!!」



今日も聞こえる。

弱者が支配される音が。



でも不思議なことがある。



どうして彼女は、何一つ言わず何一つ顔色を変えないでいられるの?


普通なら泣いたり抵抗するものでしょ?


無駄だとわかっていても、あまりにも何も変わらなすぎる。


それどころか、いつもと同じペースだわ。


「神崎さーん。」

「ッ!!!??」


そんな中、ある日彼女は突然私の前に現れた。


しかもボロボロな姿で。


急に来るなんて、まさか復讐とか……?
無視したり助けなかった腹いせに私を…!?


そう思って咄嗟に身構えたけれど、彼女ふと笑った。


「ちょっと、見て欲しい物があるんです」


いつか見せた、あの無邪気な笑顔で。





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