キミの螺旋
警察の人だ…あたしは意味もなく緊張した。

何にも悪い事は…多分してないけど、何かドキドキする。

「今日は体調どうですか?明日退院だって聞きましたが」

「だ、大丈夫です」

「そう、良かった。で、さっそく話しを聞かせてもらってもいいかな?」

「ハイ」

そう言ってあたしはベッドに座り、二人の刑事さんは椅子を引っ張り出してベッドのそばに座った。

「えーと、永瀬ハルトさんとはどういう関係だった?」

「彼氏…元カレです」

そんな感じで話しは始まり、まるで事件に関係ないような事まで聞かれた。

事件の事だけ聞くんじゃないんだ?

そう思ったけど…仕方ないよね。

あえて必要のない事は言わなかった。
あたしが記憶喪失だった事なんかも。

約二時間の事情聴取は終わり

「こんな感じでいいですかね?また何かあったら連絡しますから」

そう言って二人は立ち上がった。

「あのっ!ハルトは…ハルトは今どうしてるんですか?」

少し引っかかってた事を聞いてみた。

「病院で治療を受けてる…精神的な治療も必要らしいって事は聞いてるよ」

「そうですか…」

彼らは親切に教えてくれて、帰っていった。
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