キミの螺旋

〈3〉残酷な恋の始まり

オレは後悔していた。

凛に関わりすぎた…
気付くのが遅すぎた。

言い訳にすぎないけど、それなりに理由がある。

あの日の夜の事。
イヤに凛が絡んでくると思った。
サラを大切にしろとか何とか。オレもつい、ムキになって…つまりは凛とケンカになった。

まず、それを反省した。そんなケンカなどせずに、いつものように一緒に帰っていれば凛が居なくなる事もなかったのに。

その後から凛は行方不明になった。

オレとサラは毎日必死で凛を捜した。
また変な事をしでかしてないか?
とか、あの変態オヤジに捕まったんじゃないか?
とか思って、考えられる場所を捜した。

結局、サラが元カレん家を突き止め、凛を見つけた時は死ぬ寸前だった。

元カレと…自殺を図っていて

運良く命は助かったけど、少しでも遅かったら…オレはまた大切な人を失うトコロだった。

大切な人…?

そして思った。

オレが凛をどう思ってたのか…
その時はアッサリと簡単に答えが出てきたんだ。

凛を好きになってる…

凛を守らなきゃ
オレが守らなきゃ

オレの中から素直に出てきた感情。
それは本心だって事はわかっていた。

そして感情の赴くまま好きだと呟いた…
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