キミの螺旋
殺すべきか?

いや…悪い事をしたのは、あの両親だ。

でもあの娘さえ生まれてこなければ陽菜は助かったかもしれないのに─────

両親が居なくなったら、あの子はどうなるんだろう?
オレみたいになるのか?

…そんな心配なんかしたら敵討ちなんて出来なくなるよ…

考えるな
考えるな
考えるな!

殺すか殺さないか、だけを考えるんだ…!

迷って、悩んで、考えた挙句、選んだ答えは

『生かす』

だった。

そしてオレは
17歳のあの日

娘が学校行事で不在な日を選び、実行した。

家を出た時から、オレは死んだも同然だと思っていた。
オレなんかどうなってもいい。

すぐに捕まったって構わないから、そこらに指紋を残しまくった。

死刑になったっていいんだ───陽菜の敵討ちさえ出来れば。

そして、その瞬間はやってきた。

布団の上から思いきりナイフを突き刺した。

布や、綿を通過して人間の肉にナイフが刺さる感触が手に伝わってきた。

この気持ちの悪さも
忘れられない感触も
オレの中に残るのは罪の数々。

もう地獄へまっしぐらだな…

オレの人生なんてこんなもんだ。

後悔も何もかも
オレの中に降り積もっていった。
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