魔法使いの巫女少女Ⅰ
「15分。そろそろかな?」
慎は時計を見て、長剣1本出して構えをとった。
「見つけた。」
未来は15分きっかりに来ていった。
その手には短剣1本握っていた。
「じゃあ、始めようか。未来。」
「うん、そうだね。」
そう言うと2人は消えた。
否、消えたように見えただけで、剣をぶつけ合っていた。
その様子を未来に捕まったものたち全員でみていた。
『ほんと敵にまわしたくないな!』
そう2人に向かって叫んだ。
未来と慎は不満そうに言った。
「未来のほうが強いからね!」
「慎のほうが強いからね!」
そう言うと2人はお互いに言い合った。
「未来のほうが僕より優秀だろ!?」
「慎は私にないもの持ってるじゃない!」
「未来のほうが持ってるじゃんか!」
「なんにも知らないくせに!」
「なにが!?」
「私のことなにも知らないくせに!」
「知ってるよ!君は未来だろ!」
「違う!」
『えっ………?』
佳とオリガ、凛、舞以外の者たちが全員声をあげた。
慎は続けていった。
「君は神木未来だろ!他の誰でもない!」
「………!」
未来は歯を食いしばって言った。
「その名で…」
「えっ…?」
「その名で呼ぶな!」
そう言うと未来は慎に刃をおろした。
その時、
「やめろ!」
1人の男がとめに入った。
慎と未来は驚きの声をあげた。
『師匠(せんせい!?)』
「2人ともやめなさい。」
『でも!』
「慎は離れていなさい。」
「……はい」
慎は言われた通りにさがった。
男は未来に近づいて言った。
「未来。」
未来は少し後ずさった。
男は未来のそばに行き言った。
「お前は未来だ。俺の生徒の神木未来だ。」
「私は、未来じゃない…!」
「未来…。」
男は未来に近づいて、鳩尾を殴った。
未来は気を失った。
「せんせい。」
「少し休ませよう…。」
「うん…。」

それから数日後、未来と慎は喧嘩をした。
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