魔法使いの巫女少女Ⅰ
「大丈夫、大丈夫だから……。」
そう自分に言い聞かせる。
それでも、私の中では少しずつ壊れ始めているものがあった。
小さな私のからだの中にいる大きなものが出てこようとしているような感覚……。
「お願い……お願いだから……出てこないで……。」
自分でもよく分からないものがなかにいるのは分かっていた。
でも、楓様から話を聞いていたときから何かを伝えようとしていた。
それが何かをするのではないかと怖くなって部屋を後にした。

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