空の果。一家の見る世界
一番最初に彼女に声をかけたのは、次女
翆葵(みずき)
次女ながらしっかりした性格だ。
左腕にピンクのブレスレット、凛映千と違い落ち着いた雰囲気の少女だ。

凛映千を特殊に玲(すず)と呼んだ彼女は長女、桜埜(さくや)。
凛映千からは愛桜と呼ばれている。
桜の花がついたチョーカーをつけている優しそうな雰囲気だ。

一方、凛映千をりば姉ちゃんと呼んだのは末っ子の詩伊奈(しいな)だ。メガネをつけて知的な雰囲気を醸し出した少女。

「うぅ…まさかコケるなんて…」

痛そうに膝をさすりながら立ち上がる凛映千に

「凛、急ぐからって走るから…」

そう声をかけたのは凛映千達の父親にして野良familyのboss、螢だ。
その隣にも一人、母親である闇紫も呆れたような顔で

「走るなってあれほど言ったじゃん。」

と頭抱え彼女をこっぴどく叱った。
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