オプションは偽装交際!~大キライ同期とラブ・トラベル!?~
「しょうがないわよ。向居の企画、すごく良かったもの」


はい、強がりです。


「向居! 今回もいい結果を出してくれたな! 上半期の収益もアップを見込めるって上もよろこんでいたぞ!」


発表後、テンション冷めやらぬままで、チームリーダーが向居にねぎらいの言葉をかけた。


「ありがとうございます。今年は大型連休が多いせいか、リーズナブルな値段設定がウケたようで、ラッキーでした」

「正直言ってムカつくぞ! 俺だってこんな大台にのったことなんてないからな!」


言葉とは裏腹にリーダーはあっけらかんと言う。
リーダーってば、最初は向居に厳しく接していたのに、今じゃこの調子なんだもの。

対して向居は変わらずの低姿勢でご謙遜を述べられる。
そのさわやかーなスマイルの裏ではいったいなにを考えているんだか。


「私も向居先輩が考えたパックに友達と行ってみたんですけど、評判通りまったり癒されて充実した旅になりました! 人気があるはずだよなぁ、って納得しちゃいました!」


後輩ちゃんも一緒になって向居を称える。
さっき私を気遣った時とはうって変わった、ワントーン高い声での媚びた口調で。
そんな後輩ちゃんに、向居は歯並びのいい白い歯を見せて笑いかけた。
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