俺様副社長の溺愛秘書
コンコン。



「副社長、失礼します。」



副社長室へとコーヒー、それに陽輝の資料を片手に入っていく。



「海外事業部の資料です。」


「遅かったな。陽輝が遅れたか?」



陽輝のせいになってしまう。私は咄嗟に首を振り頭を下げた。



「いえ、メールチェックで遅くなりました。すみません。」


「…………。」


「本日の予定ですが、13時から海外事業部との打ち合わせ、それ以外は入っておりません。」


「わかった。」


「それでは失礼します。」



お辞儀をして扉へと向かった。



「週末、朱里の親に許可を貰いに行く。」


「………。」



「都合を聞いてくれ。」


「週末?」


「ああ。」



振り返り副社長を見れば、黙々と仕事を始めている。



「急ぐ必要がありますか?」


「ああ、ある。」


「………わかりました。」



仕事を始めた副社長の邪魔にならないように、私は話を終わらせた。
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