俺様副社長の溺愛秘書
「朱里、今日も泊まるだろ?」


「………うん、いいよ。親に連絡しておくから。」


「実家に行くぞ。」


「…………誰の?」



ブランチを食べていた手を止めた。尚輝へと顔を向ければ、じっと私を見つめている。



「俺の。」


「…………今日?」


「ああ、親には連絡してある。」


「…………何で?」


「俺の実家に行くのは嫌か?」



突然の提案に思考も動きも停止する。尚輝を見つめて動かない私を真剣に見つめ返してくる。



「行きたくないか?」



不安に揺れる瞳を見つめる。



「今日なの?」


「ああ。」


「…………。」


「嫌なのか?」



追い詰められる私は息苦しくなり、尚輝から視線を外した。



「朱里、真剣に一緒に暮らしたいんだ。」


「………。」



目を閉じて大きく深呼吸をする。


尚輝の親は社長だ。


緊張するのは当たり前だよね?



「朱里?」
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