愛されることを受け入れましょう
これ以上の譲歩は出来ないと強く言い切られたら、抵抗できない。結局、私は樹くんに弱いのだ。

「もぉ〜〜、分かったよ!じゃあ、お店が決まったら連絡する。でも、終わる時間は分からないから、樹くんはいっぱい待たなきゃ行けないかもだよ」

「待つなんてそんなの、大した事じゃないよ。柚珠奈は優し過ぎるから、こうでもしないと押し切られかねないからね」

安心したように言って、樹くんは冷めきった飲み物を入れ直す為にキッチンに行った。


一人残った私は脱力して、ポスンッとソファに横になる。

「疲れた‥‥」

思った以上に疲れた。しかも思ってたのとは違う方向に進んじゃったし。

なんで、樹くんに待ってもらいながら理一君と話す事になったのか、未だに納得出来ない。だからって覆す自身は全くないけど。

まだ午前中なのに、すでに明日の夜が不安なんて、ちっとも休めない休日に心からのため息を吐いた。

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