60%でスキップ~1ヶ月日記・2017・4~


 鬱病とパニック障害になって以来、逃げるってことが全然悪いことじゃないって学習しましたよね。日本人にありがちな根性論というか、頑張って踏ん張ってナンボ、みたいなのはちっともいいことないよなーって思えるようになったというか。

 何でも乗り越えるべきって考え方は危険だな、って。

 そりゃあ勿論、ここぞって時はあると思います。私とて今のバイトを始めたときは行き道から緊張で毎回呼吸困難になりつつでしたけれど、だからって仕事に行かないって選択肢はもちませんでした。そこはどうにかして乗り越えるべきとこだなと。たまたま理解ある職場だったのでうまく行きましたけれど、それはラッキーなことだし、理解してもらえるようにこちらも努力したからですよね。

 でも無理だ、と心身が感じたら、そこを「頑張って」と周囲が言うのは厳しいことだなと。

 例えば職場でいつでもすぐに凄い大声で怒鳴ってくる上司がいたとして、それをストレスに感じているとします。そこで「逃げる」、つまり仕事を辞めたり、異動願いを出したりするのは決して悪いことじゃないと思うのです。

 ある程度「この環境にはもう我慢出来ない」と感じたら、辞めるという行動を起こす前、先にもっと上の上司に相談するとか、周囲や先輩にアドバイスを求めるとか、そういう努力は勿論すべき、してからの話にはなりますけれど、でもその時に周囲の他人事思考からくる「もっと頑張って」とか「ここは乗り越えないと」などと言うのは無責任な言葉だと思って気にしないべきですよね。

 これ以上頑張れないからどうにかしたいと思っているのですから。

 でも日本では多いと思うのですよね、悪気のない、とっても他人事の「頑張って」。

 それで結局その環境に残ることにして心を病み、鬱病になったとしても、それを選んだのは自分ですよね。他人のせいには出来ませんし、することではないと思うのです。怒鳴り散らす上司はきっかけだったかもしれませんが、そこに残ると決めたのは自分。なので病気になったのは、やはり自分の選択のせいなんですよね。何か他の行動を選択していれば、病気にはならなかったかもしれない。

 私はどこかで選択を誤ったがために、現在、病気なのでしょう。

 だから学んだのです。たかがプールに入るかどうかで頑張ったって仕方ないって。以前の私なら「ここは頑張って乗り越えて、娘を喜ばせ、親を安心させたい」と思ったことでしょうけれど、精神疾患を5年もやってるといい加減わかってきますね。

 ここは、逃げる時だ。

 じゃあねー、さらばっ!!!

 って。


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