エリート御曹司が過保護すぎるんです。
「僕、会社のクラブチームでバレーボールをしているんです。これでもキャプテンなんですよ」

 仕事ができ、見た目も王子様みたいで、おまけにクラブチームのキャプテンだなんて。
 朝は汗びっしょりになりながら自転車通勤をしているし、意外とアクティブなタイプなんだ。


「会社に、バレーボールのチームがあったなんて、はじめて知りました」

「そうなんですか? まぁ、体を動かしたい連中が、趣味でやっているチームなんですけどね」

 すると二階堂さんは、私の顔を見て突拍子もないことを言い出した。

「そうだ、よかったら今度練習を見に来てください」
「え?」

 突然の申し出にびっくりしてしまったけれど、まぁこれもひとつの社交辞令ってやつなのだろう。

 「機会があったらぜひ」と私も無難に返事をした。
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